摘要:近年、若い人の會(huì)話から女性ことばが消えつつあると言われている。女性ことばの中で、特に「~わ」「~かしら」のような女性特有の終助詞については、研究者たちが十?dāng)?shù)年にわたる調(diào)査データによってその衰退傾向を報(bào)告している。
關(guān)鍵詞:女性終助詞
[中圖分類號(hào)]:H36[文獻(xiàn)標(biāo)識(shí)碼]:A
[文章編號(hào)]:1002-2139(2012)-11-0150-01
本稿では、日本語教育現(xiàn)場(chǎng)で使用されている教科書、試験問題の會(huì)話部分を調(diào)査し、日本語教材における女性終助詞の取り上げられ方に焦點(diǎn)を當(dāng)て、日本語教科書、日本語能力試験における使用頻度を數(shù)値化する。今後の日本語教育における女性終助詞の扱い方、指導(dǎo)のあり方を考察したい。
1、女性終助詞使用狀況に関する先行研究
女性終助詞に関する先行研究の代表的なものとしては、尾崎、中島、小川があげられる。中島は「かしら」「わね」「わよ」などの衰退を指摘し、それに代わり「かな」「かね」「だよね」などの男性的疑問表現(xiàn)が中立的疑問表現(xiàn)として女性にも使用される傾向にあると報(bào)告している。小川は、 1996年収集の大學(xué)生の會(huì)話データを分析し、現(xiàn)代の若い女性において「わ」や「體言よ」の使用が減少し、中島と同様に話し言葉における従來の男女差がなくなってきているとしている。
しかし、これらの実証研究成果が日本語教育に反映されていない點(diǎn)は、鈴木(2007)、トムソン#12539;飯?zhí)铮?007)らに指摘されている。
2、日本語教材における女性終助詞の使用狀況
2.1、調(diào)査対象教材と調(diào)査方法面
本稿では日本語教育現(xiàn)場(chǎng)でよく使用されている教科書および関連教材による會(huì)話部分における女性終助詞の使用率を數(shù)値化し分析した。調(diào)査対象とした教材は、、初級(jí)の『標(biāo)準(zhǔn)日本語』(上下)(古い版)、初級(jí)の『標(biāo)準(zhǔn)日本語』(上下)(新版)、と『新編日本語』(1、2、3、4)を?qū)澫螭摔筏?。日本語能力試験は1994年、から2005年までの1級(jí)能力試験である。
日本語教育現(xiàn)場(chǎng)で広く使用されている教科書、日本語能力試験の聴解を選択した。十年間の女性終助詞の使用の変化を明確にするために先行研究の自然會(huì)話と教材との使用率の差異を分析する。數(shù)値化は有効発話総數(shù)中における女性終助詞使用數(shù)の割合を女性終助詞使用率として算出した。
2.2、 調(diào)査結(jié)果と分析
『標(biāo)準(zhǔn)日本語』と『新編日本語』は丁寧體での會(huì)話例が多いため、女性終助詞の使用は少ない。教科書では、女性終助詞の使用が全く見られないものである。初級(jí)教材の女性終助詞の使用率が極めて低いものである。教科書に大きな差がない。しかし、中級(jí)教科書においては、女性終助詞の使用率が高くなる。
図1は、日本語能力試験聴解問題の會(huì)話部分の調(diào)査結(jié)果である。日本語能力試験聴解問題の會(huì)話部分の調(diào)査結(jié)果はどの年度の試験でも女性文末詞が40%以上の割合で使用されている。使用率は一般的に1994年から2005まで低い傾向はない、このように日本語能力試験の聴解問題においては、女性終助詞の高頻度の使用が現(xiàn)在も続いていることが認(rèn)められる。
図1、日本語能力試験の女性終助詞使用率
調(diào)査対象とした「女性終助詞」が、日本語教材においてどの程度使用されているのか、先行研究との比較をもとに分析した。分析結(jié)果は以下の通りである。
1、日本語教材中に現(xiàn)れる女性終助詞使用率は、非常に低い。そして、中國の日本語學(xué)習(xí)者は女性終助詞ほとんど使用されない。女性終助詞と男性終助詞の違いを強(qiáng)調(diào)することはない、女性終助詞の導(dǎo)入は非常に遅い、一般的に中級(jí)教材に導(dǎo)入した。
2、日本語能力試験の聴解問題においては、女性終助詞の高頻度の使用が現(xiàn)在も続いていることが認(rèn)められる。聴解會(huì)話部分の調(diào)査結(jié)果は1994年の54%から2004年の47.8%であるが、年を経るごとに減少傾向がある。本語教材中に現(xiàn)れる女性終助詞使用率は高頻度が続く日本語能力試験とは異なる傾向を見せている。
2.3、女性終助詞の提示例と使用例
2.3.1、教科書における女性終助詞の導(dǎo)入
①わたしは行きませんよ。(我不去啊。)
②李さん、友達(dá)がきましたよ。(小李,你朋友來了。)
③かぜを引いたのかしら。頭が痛くてたまらないわ。(我是感冒了吧,頭疼得受不了啊。)
④「明日のパーティーはにぎやかかしら?!梗魈斓难鐣?huì)不知熱鬧么?)
このように、『新編日本語』(1、2)では、常に女ことばと男ことばを?qū)澅趣丹?、違いを意識(shí)させる方法で導(dǎo)入したことはない。そして、『新編日本語』(3)では、女性終助詞はだんだん出てきた。會(huì)話は男女の話し言葉の違いを前提とし、女性終助詞を頻繁に使用させていない。
2.3.2、日本語能力試験の聴解問題
女:サラダ。でもね、わたし卵と牛乳がだめなのよ。
男:そうか。これは?
女:だめ。チーズが入ってるから。
男:そうか。乳製品もだめなんだね。なかなか大変だな。あっ、これは。
女:これならいいね。これにする。ありがとう。
以上のように日本語能力を測(cè)る試験問題において、女性終助詞を使用して話している例が頻繁に現(xiàn)れる。女ことばと男ことばの違いを明らかに見られる。
3、まとめ
本稿では、先行研究に基づいて、女性終助詞の使用が減少し、実社會(huì)では、若い女性にとって女性終助詞は冗談や皮肉、あるいは業(yè)界用語などを使用される。しかし、日本語教材における女性終助詞使用は、現(xiàn)在の実社會(huì)の使用狀況とは大きく異なる。日本語教材の中では、女性話者が女性終助詞をあまり使用しない。問題は、教材に示された通りに女性終助詞を使った會(huì)話を教室で女性に練習(xí)させない、実際とは異なる不自然な日本語を?qū)W習(xí)者にインプットしてしまうことになるという點(diǎn)である。女性終助詞を教科書にかかわらず、女性の當(dāng)たり前の話し方として、學(xué)習(xí)の初期段階に學(xué)習(xí)者に導(dǎo)入したほうがいい。
日本語能力試験は日本語教材類とは異なりのものである、実際には中國の受験者にとって、これらの不自然な女性終助詞使用は耳には殘らないかもしれない。日本語教材や試験問題で女性終助詞が使用される理由としては、教材作成の際の女性終助詞使用実態(tài)への無関心が考えられる。この點(diǎn)は10年間に作成された教科書の改訂版が終助詞の提示例と使用例に関する変更は全くない。
參考文獻(xiàn):
[1]、尾崎喜光(1999)「女性専用の文末形式のいま」
[2]、山路奈保子(2006年)「小説における女性形終助詞「わ」の使用」
[3]、中村純子(2000年)『終助詞における男性語と女性語』